Saturday, February 11, 2006





私が初めて誰かに本をプレゼントとしてもらいました。最近、あまり本なんか読んでいなかったので、 せっかくもらったので、ありがたいつもりで読み始めましたが、この本から感じたものは想像以上に大きかった。
この物語は、ジョン・ハーディングと言う人物の視点で書かれたものです。 彼は、ボーランドと言う田舎町で生まれて学校に行き、高校の優等生で、最上級クラスでは委員長も務めた。 それからこの町を離れて大学に行き、大学野球で全米代表にもなった。そして、今、コンピューター業界最大の会社の一つ、ミレニアム・ユナイテッド社の新社長として二十年ぶりにこの町に戻ってきた。
ジョンは自分を支えてくれる妻、サリーと、最愛の息子、リックとともに幸せな生活を送っていた。 また、町の人からはその業績から敬愛され暖かく迎えられた。 しかし、その幸せは長く続く事はなく、ボーランドに戻って数ヶ月後、ジョンはサリーとリックを交通事故で亡くしてしまった。
二人を亡くした悲しみは大きすぎ、ジョンは生きる希望を亡くしてしまい、毎日長い一日を送っていた。 会社側は長い休暇を与えてくれたが、彼にとってもう会社に戻る気すらなく、護身用で買った拳銃を使い自殺を計ろうとした。 しかし、そのとき彼を救ったのは、彼の親友であるビルであった。 ビルはジョンを案じ様子をみに来たと同時に、ジョンにリトルリーグ(少年野球)の監督を引き受けてくれないかと頼み、悩んだ末に承諾した。 そこで彼はまさに天使と呼ぶにふさわしい、ティモシーという11歳の少年と出会うことになった。
ティモシーは小柄な少年で決して野球がうまいと呼べる子ではなかった。 普通の子ならば、自分を守る為にもすぐに諦めて野球を続ける事はないだろう。 しかし、彼は、どんなに打てなくても、どんなに守備が下手でも毎日必ず自分は成長していると信じ、決してあきらめる事はなかった。 その彼の気持ちに、初めはバカにしていたチームメイトも、そして試合に応援にくる観客も含め、誰もがティモシーを応援し始めた。 ジョンは彼の行動から生きる力を与えられ、また彼自身新たな道を歩き出す事になった。
最後の試合となった優勝決定戦、誰もが期待する中ティモシーは全試合を通して初めてのヒットを打つことになった。しかも、逆転のホームを踏み、チームの勝利に貢献した。 誰もが予想していなかったが、誰もが期待していた奇跡だった。
リトルリーグも終り、ジョンはまた職場に復帰する事になった。これもすべて、 ティモシーからもらった勇気によるものであった。 そのティモシーとも3カ月ほど会わなかったある日、彼の主治医から連絡があり、ティモシーの病気の事を聞かされた。彼の病名は脳腫瘍であり、手術でも決して取り除く事ができず、あとは死を待つ状態であった。しかし、それを知らされたティモシーは、残りの人生を精一杯生きることを決め、野球を始めたという。 11歳の少年が、自分の病気を人に悟られず、そしてそれ以上の勇気と感動を与えた彼の大きさにジョンは何も言う事ができなかった。 ティモシーが亡くなるまでの数ヶ月、ジョンはティモシーとの時間を作るように努めた。 そして、彼が亡くなった今、ジョンは、彼の息子リックを祈る際、十二番目の天使にも祈りを捧げている。

ティモシーの口癖に、「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどんよくっている!」と「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」と言うのがある。これは、過去の有名な哲学者の言葉であり、彼が主治医の先生から教えてもらったものである。とても単純でわかりやすい言葉であるが、奥が深く、とても力がでることばである。この言葉は、チームメイトに、そして観客に広がって行ったとき、ティモシーの存在の大きさを感じ、人は努力する事で、人の心までも動かす力を秘めているのだと改めて感じました。 また、自分が死の病であるとしりながらも、常に前向きに生きるこの11歳の姿勢に、久々に感動を覚えました。 死ぬことは簡単かもしれません。 しかし、限られた命の火を無駄にせず、生きる喜びを与えてくれたティモシーの心を、読んでいない人にも紹介できればいいなと思いました。

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2 hours cookbook at 9:40:00 PM

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